スポーツ傷害

スポーツをしている方へ

スポーツで怪我をすると、怪我をごまかしつつ練習や試合をしなければならないことがほとんどでしょう。
もしかすると一線から外されるかもしれない、となればやむを得ないかもしれません。

ですので「休めない」という時に備えて、負傷箇所に負担のかかりにくい体の使い方を覚えられるようにしていきます。
バランスボールやストレッチボール、バランスディスクなどを使ってわざと不安定な環境を作り、その状況に耐えられる体づくりをするのです。
そうすると怪我している場所に負担をかけることなく、他の筋肉がしっかり動くようになり、パフォーマンスもさほど落ちません。
ただし、筋断裂など施術が必要な状態の場合は止めますのでご了承ください。

スポーツ傷害で多いお体の悩み

足首

捻挫による靱帯損傷やくるぶしの剥離骨折などが多いです。

フットボーラーズアンクルという症状があります。サッカーをしている選手に多い足の怪我なのですが、ボールを蹴り続けることで足首の関節の中に骨棘というトゲができます。このトゲに腱がひっかかってボールが蹴れなくなり、切除することになります。

しかしこうなる前に必ず初期症状があるので、その段階でアプローチすることで予防できます。

半月板損傷、内側や十字靭帯の損傷などが多いです。
女の子に多い原因としては女の子の場合、屈伸した際に膝が内側に入っているのに爪先が外を向くといった癖が原因であることがあります。
その改善のために四頭筋のトレーニングと、下腿の前後のトレーニングをお勧めしています。
また、コンタクトスポーツの場合、膝をどうしても傷めることになります。

整形外科での施術後のリハビリを当整骨院で行うこともありますが、お客さんのご了承があれば、負荷をかけてトレーニングができるようになった段階で電気をあてて高負荷をかけます。
かなりの筋肉痛になることは否めませんが、本来、長期間かかるといわれるところを数か月で効果が期待できます。

主な傷害は分離症やヘルニア、椎間板症などです。

スポーツの指導者がよく「腰を切れ」といいますが、実際には腰の構造は曲げる、伸ばす構造で、ねじれるようにはできていません。疲労骨折になりやすいのはそのためです。
再発防止のために関節の可動域を広げるトレーニングを行います。

野球の投球時、テニスでスイングをする場合などに傷害となることがあります。
腕の内側や外側に痛みが出るという症状で、ほとんどの場合、関節を傷めたと思われて来院されます。

収縮させる筋肉のオーバーワークが原因であることが多く、痛みを下げるために治療器による施術やマッサージも行いますが、最終的には曲げる側の筋肉を改善するようご説明します。
曲げる側と伸ばす側、両方を鍛えて関節のバランスを取り、動揺性をなくしましょう。

肩甲骨と首をつなぐ筋肉が緊張して寝違えと同じような症状になることがあります。テニスのサーブ練習や水泳でクロールをやっている場合、バレーボールでトスをあげる場合などです。
ここから首の捻挫が起こることがあります。


首の場合、前後の筋肉バランスを整え頭や首の位置を安定させることにより怪我の予防になります。

その他

グローインペインといって、股関節に原因不明の痛みが出ることがあります。走る競技やボールを蹴る競技の人に起こりやすいのです。
筋力不足で股関節を余分に振らなくてはならなくなっているため、改善していきます。

各競技種目別 スポーツ傷害で特有の症状

テニス

故障しがちな部分
肩、肘、腰、膝、足首

症状
ハードコートの場合、足元が滑らないためコート内でストップ動作や切り返し動作で腰に負担がかかりやすいです。

また、サーブ練習を繰り返しやっていると肩を痛め、腕が上がらなくなったり後ろに回せないインピンジメント症候群になりやすい傾向があります。

肘は普段のラリー中、フォアハンド、バックハンドで痛めがちです。
腰が反った状態でスイングすると腰を傷めやすく、膝は走り回るためにオーバーワークで痛めることが多いです。

サッカー

故障しがちな部分
首、腰、股関節、膝、足首

症状
首はむち打ちに近い状態で、ヘディングや相手選手との接触時に傷めるケースが多いです。
無理な姿勢でのボールの競り合いや、ジャンプでボールの取り合いをして、フィールドに落ちたりすると腰を傷める場合があります。

股関節はダッシュの繰り返しや、ボールを蹴っている回数が多かったり、無理して遠くまでボールを蹴ろうとすると傷める場合があります。
足首はフィールドを走り回っている最中の捻挫や、相手選手の足の上に自分の足が乗ってしまって捻るということが起こりえます。

野球

故障しがちな部分
肩、肘、腰、膝

症状

体の負担の少ないフォームで投球している間は問題ないですが、疲れてくるとフォームが崩れて肩や肘や脇を傷めることがあります。
肩甲骨を柔らかくするように指導を受けていると思いますが、筋力不足が原因で、正しい位置ではないところで投げているとで肩や肘を壊す場合があります。
腰はパワーヒッターに多いのですが、股関節の柔軟性が足りないとバットを振り回す際に腰がねじれ、疲労骨折から分離症になることがあります。
スライディングでクロスプレイになった結果、膝を傷めることも珍しくありません。

バレーボール

故障しがちな部分
指、肩、腰、膝、足首、肘

症状
突き指が多いです。きちんと改善しないままでいると関節が竹の節のように腫れて曲がらなくなります。それを防ぐためのケアをお教えします。
スパイクを打つ際に肩に無理がかかる場合もあります。

主な改善方法

強い痛みや腫れがある時はアイシングをし、関節の損傷部分を固定します。
快復してきたら機能改善を行います。関節の動きをよくしてトレーニングで筋力を増やし、再発防止のためにお客さんに体の弱い箇所を説明し、トレーニングで筋力を補強します。
その際に体を動かす上で偏った癖があれば直します。

例えば膝の十字靭帯の断裂の疑いがないお客さんの施術に限ると、固定期間は設けますが、その後は比較的早く回復させることができます。
腫れや出血がひいたら、傷めている部分をカバーできる箇所の筋力トレーニングなどを行います。